逗留する気配
2022

Oku Project 共同作品。/  Oku Project Joint work.


【作品コンセプト】
珠洲焼は割れてしまったことで形を変え、伝統的な焼き物が蓄えていた神秘的な魅力やそこに潜む気配は虚空に散ってしまったように思えた。
本作では珠洲焼に潜んでいた「気配」の居場所を取り戻すことを試みる。
原生林が残る奄美、鬱蒼と謎めいた熱帯の植物は、珠洲焼が孕む小さな空間に奥行きを取り戻し、何かが潜む余地を作り出すことができるだろう。
奄美の植物の力を借りて、鎮魂と再生の儀式のように、珠洲焼の神秘的な「気配」を再び顕現させる。

【展示概要】
本展は、自然災害によって破損してしまった焼き物を奄美の植物と組み合わせ、アートの力によって再生するプロジェクトの成果展です。
奄美固有の植物と新しい視点の器を開発・販売する「RPAP(Regional Plants × Art × Pot)」の試みとして、2022年6月の地震によって割れてしまった石川県の伝統的な焼き物「珠洲焼」をアート作品として再生します。
制作は東京藝術大学出身者たちによるクリエイティブユニット・Oku Projectが手がけ、大作品の2点は珠洲焼作家・篠原敬氏の一輪挿しが含まれたコラボレーション作品となりました。
また、本展の発案者でもある陶磁研究家・森由美氏プロデュースの花器も併せて展示いたします。
珠洲焼と奄美の植物が出会うことによって生まれたアート作品をご高覧ください。
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